多読 to 読書 プロジェクト

大学生が本を読まなくなったって本当?  とりあえず、図書館に行ってみよう!

 

「学生が本を読まなくなった」

 

昭和生まれの私が大学生のころから、大学ではこんな声をよく聞いてきました。

変化する社会に対応するために、学校教育が終わっても生涯学び続けなければならい現代において、読書習慣は学びの基礎として非常に重要なものといってよいでしょう。ですから、もし学生が本当に本を読まなくなったとしたら大きな問題です。

 

ただ、本当に学生は本を読まなくなってしまったのでしょうか?そうだとしたらどうして?また、どうやったら学生は本を読むようになるのでしょうか?このプロジェクトは、この問題を英語教員の立場から考えてみるところからスタートしました。

 

主として英語を「読む」スキルの向上を目指して、1990年代以降英語の授業に組み込まれる学習法に、英語多読学習というものがあります。テキストとにらめっこしながら、辞書を片手に翻訳・精読するのではなく、普通に母国語で本を読むように、自分のレベル、好みに合わせて、できるだけたくさん、そして「サクサク」とマラソンのように読み続ける、というのが多読学習の基本です。

 

この学習法を学生として体験し、また過去数年にわたり教員として実践してきた私は、ひょっとしたら、この英語多読学習で身についた一種の読書習慣を、読書一般、さらには生涯教育へと逆方向につなげていくことが可能なのではないか感じ始めました。それが、このプロジェクトのはじまりです。

 

本研究(挑戦的萌芽的研究、課題番号24653233、研究題目「多読 to 読書」: YA文学を利用した英語多読教育から生涯教育への橋渡し)ならびにその研究成果の一端でもあるこのホームページは、日本学術振興会科学研究費助成事業(学術研究助成基金助成金)による補助をうけて可能になりました。関係者の皆様、そして授業に参加してくださった北海道情報大学の学生の皆様に、心より感謝を申し上げます。